東京地方裁判所 昭和57年(ワ)12891号 判決
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【判旨】
<証拠>によれば、被告は、本件準消費貸借債務の弁済期経過後間もなく、被告が右債務につき保証債務を負担しているものと考えていた訴外豊栄信用から右貸金の弁済を迫られ、被告が訴外豊栄信用の代表取締役片山敏男と縁戚関係にあること及び被告が原告を訴外豊栄信用に紹介して原告への融資の道を拓いた経緯から道義的責任を感じ、前認定のとおり毎月原告が支払うべき遅延損害金を被告において支払つていたが、昭和四二年一〇月一一日以後の某日、原告に対し、被告の置かれた立場からやむなく右の如く弁済をしている事実を告げるとともに、遅延損害金の領収証数枚(甲第四ないし六号証)を交付して、原告において原告自身の右債務を弁済するよう求めたところ、原告は、被告に迷惑をかけていることを陳謝するとともに、原告自身に弁済の資力がないこと及び後日本件土地を売却して清算したい旨のみを述べて、暗々裡に被告に対し原告自身が弁済可能な時が到来するまで被告において原告のため本件準消費貸借債務の弁済を続けるよう委託した事実が認められ、この結果、被告が抗弁6のとおり元本完済に至るまで毎月遅延損害金を弁済し続けたことは、前認定のとおりである。
そうすると、被告は右の時以後原告の委託に基づいて本件準消費貸借債務の弁済を継続したものであり、その弁済資金が被告の出捐によるものではあつても、弁済の都度原告の機関として債務の承認をしたものということができ、承認の効果は原告に帰属するものであるから、本件債務の消滅時効は右弁済の都度中断されたものというべきである。 (稲守孝夫)